歯科矯正とは
「歯科矯正」とは、「かみ合わせ」と「歯並び」を改善することを目的とした治療です。正しい「かみ合わせ」は、「噛む・飲み込む」といった口の基本的な機能のほか、正しく発音する、姿勢を良くする、脳の血流量を増やして集中力をアップさせるなど、人間の健康維持に深く関係しています。
また、歯並びが整った美しい口もとは、本人に自信を、人に好印象を与えて円滑なコミュニケーションをもたらし、心身ともにプラスの方向へ導いてくれます。
歯並びが悪くなるのには、次にあげるような原因が考えられます。
・遺伝…骨格的な特徴や、アゴの位置など
・習慣…指しゃぶりや口で呼吸をする等の習慣
・乳歯の虫歯、扁桃腺肥大などの病気
・食事…やわらかいものばかり食べていると、アゴがうまく発育せず、歯並びが悪くなる原因となります。
「歯並び」や「かみ合わせ」が悪いと、虫歯や歯周病になる確率が高くなり、「噛む・飲み込む」といった基本的な機能や、発音などの機能に障害が起こってきます。
また、現代において特に問題となっているのは、「自分に自信が持てない」のように、精神的なところに影響を与えている点です。自分でチェックすることも出来ますので、鏡を見て確認してみましょう。
【正常なかみ合わせ】
・歯をかみ合わせた時に、上の歯と下の歯の中心が一致している
・上の歯は、下の歯よりも外側に出ている(ただし、全てバランス良く出ていること)
・横から見ても、奥歯まで上下がきっちりと噛み合っている
歯科矯正の種類
人間の顎(あご)は、上顎が6才から8才、下顎は10才から13才の頃に最も成長しますので、矯正の検査は、歯が生え変わる時期を一つの目安にして受けると良いでしょう。
10代から20代は、就職活動や結婚を前に矯正を行ったり、中高年の方の間では、肩こりや頭痛を防ぐためになど、美容や健康増進を目的として正しい歯並び・かみ合わせに矯正する人の割合は年々増えています。
歯科矯正は、歯の“表側”に矯正器具を装着する方法と、“裏側”に装着する方法の2通りに分けられます。
一般的には、“表側”に矯正器具を装着する方法が用いられています。適応する範囲が広いことや、痛みが少なく、治療に要する時間や治療期間が短くて済むというメリットがあり、“裏側”から矯正するよりも費用が掛かりません。
矯正器具が目立つことと、唇の内側に口内炎ができやすいというデメリットがありますが、今では透明の「インビザライン」もありますので、“表側”からの矯正も目立ちにくくなっています。
また、カラーゴムを使ってファッション性を持たせるなど、歯科矯正をオシャレの一部にしている人も増えています。
矯正器具を見せたくない場合は、“裏側”から矯正する方法がおすすめです。歯の“裏側”に矯正器具を取り付けると、外から全く見えなくなりますが、適応できないケースもあり、比較的、費用も高額で、治療時間も長くかかります。また、歯の“裏側”に器具があるため違和感があり、食べ物がはさまりやすくなったり、歯みがきがしにくくなるというデメリットもあります。
歯科矯正の費用
基本的に、歯科矯正には保険が適用されませんが、口唇口蓋裂や顎変形症の矯正治療には保険が適用されます。
歯科矯正を受ける場合、矯正専門の個人病院、歯科医院、大学病院の歯科矯正科を受診しますが、初診料、診断料、検査料、治療費、調整料などの費用が必要になり、歯並びの状態、治療内容、地域等によって費用は異なります。(一般的に、国立大学の歯科矯正科が最も低額です)
【費用の目安】
・初診料(3千円から5千円)
・検査料(4万円から8万円)
・診断料(2万円から3万円)
・治療費(50万円から90万円)
・調整料(5千円から1万円)
費用の目安は、特殊なケースを除けば80万円前後が目安となり、目立たないクリアタイプのブラケットや、裏側から矯正する治療を行うと、さらに高い費用を要します。支払い方法は病院によって異なりますが、初めに基本矯正料を支払って通院ごとに調整料を支払う方法と、総費用を一括して支払う「トータルフィー」という方法があります。
歯科矯正に掛かる費用は高額になりますが、美しい歯並びは一生ものの宝物ですし、健康の元でもありますので、費用をかける価値はあると思います。
病院によって、クレジットカードやデンタルローンが利用できたり、無利子の分割払いができる支払い方法を設けているところがありますので、事前にお問い合わせください。また、歯科矯正に要した費用は医療費控除の対象になりますので、日本矯正歯科学会の認定を受けた専門医に診断書を書いてもらって確定申告を行ってください。